Business
事業概要
CASE STUDY
事例
事業領域:経営・事業推進/強化
総合電機メーカーのグループ会社事業再編支援
多数の子会社を擁するグループ会社の共通業務と対象業務従事者を1社に集約させるプロジェクトにおいて、業務プロセスのみならず風土・仕事習慣が全く異なる集団を組織化し、現場末端にまで指示を遂行させる「事業立上支援」を実施した。
現場の一つ一つの行動の集積が事業を成り立たせる
グループ会社の方針のその背景や目的を、切実感を持って子会社・孫会社に浸透させるのは大変難しい。プロジェクト発足時、本社から配置される経営層は声高に方針達成を指示するが、中間管理層は経営層からの指示を出身会社の違う現場担当者へ徹底し切れず、形式的な指示と現場指示不履行が常態化。現場の声に管理職が右往左往する悪循環に陥っていた。
オースビーは経営層から提示される指示から「会社として、グループとして何を目指すのか、その意味・意義」を自ら言葉にする中で当事者的に分かり、中間管理職に対し「現場指揮官」として熱を持って現場への徹底を働きかけるよう訴え続けた。現場が動き出さないときには現場業務に草の根的に分け入り、「仕事の本来」と「現実」を行き来しながら現場担当者と一緒に悩み抜く中で、現場を担当業務に向き合わせた。そこでやり抜いた経験は担当者に「自信と誇り」を芽生えさせ、管理職には現場の声に振り回されない「確固たる方針遂行マインド」を醸成させた。
経営とは現場の一つ一つの行動の集積である。このような人と人の間(人間:じんかん)に入り込み仕事に邁進する中で上司・部下の関係性や仕事姿勢に手を入れつつ、仕事を個々の形式的・手順的作業の集合体から、「その会社・事業の中で位置づけられた意味あるもの」に昇華させ、事業遂行に向けたエネルギーを生み出すのが、オースビーが提供する「経営・事業推進」である。
事業領域:経営・事業推進/強化
経営・業務の実態の共通認識化による実質的関係会社統制
数百の関係会社を抱える大手企業からの要請で、中核的子会社の経営企画部門に参画。親会社・子会社間のデリケートな関係性を障壁とせず現場に踏み込み、業務と経営の実態を親会社と子会社の間で共通認識化。その認識を足場に、関係会社統制を実質化した。
「グループ経営を実現する当事者」としての人格で見聞きし、考え、動く
傘下の関係会社の統制に悩む大企業は多い。関係会社側には経営管理のできる人材は不足しており、親会社から人材を出向させることが常であるが、一筋縄ではいかないのが現実である。 一定の人材の質と量を備えた大手企業とは異なり、「管理/被管理行為」が根付いていない中小企業の風土は様々な問題を引き起こす。3年程度でローテーションする出向者に対する、関係会社社員の「それなりの接し方」により、出向者が踏み込んで良いラインは暗黙のうちに定まってくる。出向者自身が自然と感じてしまう遠慮と躊躇が、そのラインを確定的なものにする。そういった風土・関係性の中で、長らく属人的に行われている業務の全貌を把握するのは至難の業である。見えない壁が厳然と存在し、関係会社の実態は常に親会社からは霞の中である。
オースビーは、大手企業からの「中核的な関係会社を実質的に統制し、立て直しを図りたい」との要請に応じ、関係会社の経営企画部門に参画した。関係会社の各部署や親会社からの出向者も巻き込み、社内の改革取り組みの推進を担当。その過程で商品企画から流通までのプロセス全体を理解し、事業の核や収益の源泉、そして、経営上の致命傷にもなりかねない問題を顕在化させた。 長きに渡り突破できなかった「見えない壁」を突き崩したのは、オースビーが常にとり続けたスタンスである。特定関係者の代弁者になるのではなく、グループ経営を実現する上位の視点に徹した。同時に「問題の指摘者」ではなく「事態打開の当事者」としての立ち位置に身を置き、常にそのスタンスで考え、動き続けた。親会社の立場でも子会社の立場でもなく、換言すれば「グループそのもの」の立場に徹して、ストレートに見聞きし、ストレートに伝える。反発も誤解も厭わず、「公(おおやけ)」の立場を透徹したからこそ、そこで明らかになった経営実態は、親会社と子会社の共通認識となった。