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社会の精神基盤をつくる仕事

統合・推進本部

Shota Inoue

理学部 2015年入社

「物足りなさ」の正体

学生時代までの自分の人生を振り返ると、幸せな人生を歩んできたと思います。サッカー・水泳・少林寺拳法などスポーツに打ち込みましたし、受験勉強に取り組んだ日々も充実していたと思います。一方で、何か物足りなさ、エネルギーを持て余している感覚が学生時代を通してずっと付きまとっていました。「頑張ってはいるのに……これは所謂モチベーションの低さの問題だろうか。そうであるなら、どうすれば上がるのだろうか」などと、当時はよく考えていました。

社会に出て、オースビーでビジネス経験を重ねた今、この「物足りなさ」の正体が分かってきました。それは「組織に無自覚/無関心であることからくる、人生の意味・ベクトル不足」です。スポーツにせよ勉強にせよ、結局自分のためでしかないことに対しては、程々のエネルギーしか出せなかったのだと思います。組織という「自分を超え、包含する存在」のためには、自分が驚くほどのエネルギーが出ました。

今から思えば就職活動を通して私は、何か個人を超越したものを目指すことが出来る企業を探し求めていました。私がオースビーへの入社を決めたのは、オースビー社員との対話を通じて個人を超えたベクトルを感じたからでした。

変化した「仕事」の概念

新入社員研修後は採用チームに配属され、新卒採用の仕事をしています。配属1年目当初は担当の仕事が全く進まず、何とも言えない不足・焦燥を感じていました。「何とかしなければ」と思う一方で感情の動きが少なく、肝心のエネルギーが湧いてきませんでした。そんな時、「井上さん、大丈夫ですか?顔が能面のようですよ」と同僚から声を掛けられ、それ程までに表情を無くしていたかと愕然とすると同時に、妙に納得してしまう自分が口惜しかったのを覚えています。

その後、採用チームの予算立案、イベント企画、多数の学生に対するプレゼンテーションなど、様々な仕事を担当しました。さらには経営計画の策定推進、商品力強化、全社会議の企画/運営など、採用以外にも全社に関わる仕事を多く経験する過程で、仕事に対する意識が徐々に変化しました。

当初は担当になった仕事が「自分の」仕事だと思う意識が強かったのですが、徐々に「会社が」実現したいことを感じ、捉えるようになりました。そして、「会社が実現したいことをチームの力を使って何としても成し遂げることが仕事なのだ」と思えるようになっていきました。私にとって、仕事というものの概念が変化した、重要な経験でした。

「会社が組織として実現したいこと」の存在を実感する程に、仕事の極細部までもが意味があり貴重なものだと思えました。例えばプレゼンテーションで、単に事業紹介をするのでなくて自社の“格”を伝えるのだと思えると文と文の接続詞にこだわるようになり、話す際の自分の指先の動きまで意識下に置こうとしました。言葉や動作一つ一つに込めるものが単なる「自分だけのこだわり」から、自分を超えた「組織にとっての意味・ベクトル」に変化した頃から、私の感情は躍動し始め、エネルギーが生まれてくるのを感じました。能面の私は、今はいません。

社会の精神基盤をつくる

「組織として実現したいこと」の実感は、人が自身の行動に目的と方向性を持って生産活動を行なう上で極めて重要です。生産活動に本気と真剣さを生む基となる、社会人の「精神基盤」と言ってよいものだと私は思います。

社会人が立脚する精神基盤は生産活動にありますが、現代における生産組織の主体である企業は、この精神基盤を失いつつあります。企業にとって、精神基盤を再構築することが事業の成否を決定づける最重要事になりつつあります。現代の日本は、明治維新以降の「欧米列強に追いつけ追い越せ」という時代ではありませんし、戦後の復興に皆が懸命だった時代とも違います。一定の物質的充足により、単純な量的拡大は見込めません。そんな時代だからこそ「我社は何を実現したいのか」と問い、自社の存在意義を実際の業務に浸透させていかなければ、社員の精神基盤は失われ、企業を存続させることが困難になっていきそうです。現代において、企業の存続可否は社会の存続に直結します。

企業の精神基盤は、全く失われてしまった訳ではなく、各社の日々の生産活動(=業務)の中に確実に存在しています。オースビーは、顧客企業の業務に潜在する精神基盤を再構築し、企業の生産力を高める事業を行なっています。そして社内部門で働く私の仕事は、「オースビーは何を実現したいのか」を見出して社内に浸透させていく、言わば「オースビーの精神基盤づくり」です。私は企業組織に、ひいては社会に精神基盤をつくる道を歩み続けます。

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